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海辺の芸術 2016年1月23日 (12)KAPE ALBARAKO、(13)Margaha Beach Resort、(14)Kapitana Gallery

本日もフィリピンのネグロス島のお話です。まだまだ今日という日に追いつかないけど内臓メモリー(思い出)が消える前に、、、

そいではいってみよ!!

今日はバコロドを飛び出し、海辺のアートスペースへと向かいます。車でかっ飛ばしても2時間以上かかるみたいですが、今日もローデレックが連れてってくれるみたい、本当に恐縮っす!

爆走中のローデレック。カッ飛んでますが、道路の真ん中で突然ボンネットが跳ね上がり、前が一切見えなくなって、、、死を覚悟したけど、事なきを得ました。

ネグロス島名産のサトウキビ畑の風景が永遠に続きます。

そして到着。海だ~

んっ!? オサレなギャラリーが。

ここは『KAPE ALBARAKO』。まだできて間もない綺麗なお店で、1階がカフェ、2階がギャラリーになっています。飾られているのはNunelucio Alvaradoさんの作品の数々。地元出身のこれまたフィリピンでは皆が知る有名作家さんです。ここのオーナーでもあるみたい。

1階のカフェ

2階のギャラリー。風が抜けていきます。

気持ちのいいカフェを後にし、いよいよ本陣へと向かいます。といっても車ですぐのとこらしいです。
浜辺を走ります。海が綺麗で、泳ぎたいなあ~。

あれっ、なんかたっているぞよ

近くで見たら彫刻作品のようです。

そしてその向かいには、、、

どーん!

到着しました。ここは『Margaha Beach Resort』。Nunelucioさんの本陣です。なんともカラフルで、しかも全部竹ってか。すばらしいどえっす!

中に入るとご本人が出迎えてくれて。地元の食材満載のお昼ご飯をいただきながらお話をしてくれました。

ここは2000年ぐらいからあったそうなのですが、2013年にフィリピンを襲った過去に類を見ないほどの強力なヨランダ台風によって全壊。当時は Nunelucioさんの子供たちなどがこの場に暮らしており、ご本人は違う場所で生活されていたそうなのですが、この大災害を機に戻られ 『Margaha Beach Resort』を作り始めたのだそうです。1階にはギャラリーがあり、2階がNunelucioさんのアトリエになっていました。

2階のアトリエです。光が注ぎ込みます。

Nunelucioさんは台風被害の復興も兼ね、この場所を中心に地元コミニティーとの繋がりを作りながら、子供たちを対象とした教育プログラムなども行っているそうです。海辺でのアートプロジェクトなども企画されていて、あの彫刻はその時に作られたものだったみたい。

ご本人、写真の通りすげーシブかっちょいいのですが、常にギャグを言い続けるおもろおじいちゃん。日本の展覧会にも参加したことがあるとのことで、その時 のカタログを持ってきてくれたのですが、それが1997年に東京都現代美術館で開催された「東南アジア1997 来るべき美術のために」のもの。そしてなんとその展覧会、おら行ったことがあるものだった!? 19年前だからまだ20歳ぐらいの時ですね。もちろん当時、本人にはお会いしていませんが、作品は見ていたから、なんだか古くから知るアーティストに再会したみたいで嬉しかったなぁ~。

お話の後は一階のギャラリーの前でぱちり。Nunelucioさんの横は奥様。僕の隣は地元の作家さんだそう(皆川猿時さんと同じ顔をされていました)

お話の後にNunelucioさんが外にでて、ペイントしだしました。

お前もやってみな、つうことでおらも一緒に(with 皆川猿時さん)。

うん、楽しいね。

ネグロス島にきたら海辺のアートスペースへ

そして今日はもう一軒、バコロドへの帰り道にとあるアートスペースに寄りました。

すっごい古い建物の前に車を置き、ブザーを鳴らします。

看板ないけど、ローデレック大丈夫??? 
何の返事もなかったけど、ドアを押したら鍵空いてた。インしてヌォっっ!!!

そこには博物館のような立派な空間が。そして入り口のすぐ脇には真っ白なギャラリーがあったのでした。

お話を聞かせてくれたのはギャラリストでこちらの建物の管理をされているAdrian Lizaresさん。犬を抱え優しい笑顔のお方。

この建物は「Balay ni Tana Dicang」という1872年からある歴史ある建物。地元の名家の住居であったものを、当時使われていた部屋や家具などをそのままに一般に公開しているのだそうです。その入り口にあるのが『Kapitana Gallery』。ここでは現代アートの展示を一年に5回ほど開催していて、最近はレジデンスも始められたとのこと。1世紀以上前からある建築物の中で、 現代のアートを扱う、時空が交差する入れ子状の空間です。

歴史ある建築、部屋、家具。

この日はカリフォルニアからレジデンスに来ていた作家さんが次の展示の打ち合わせをしていました。ご一緒にパチリ。

旧の中で新に会ってもいいじゃないか
Kapitana Gallery
https://www.facebook.com/balaynitana.dicang

  • KAPE ALBARAKO

    Sagay City Brgy. Old Sagay
    設立年: 2015
    アクティビティ: ギャラリー、カフェ
    海辺のカフェギャラリー

  • Margaha Beach Resort

    Sunset Beach, Brgy. Old Sagay, Sagay City
    設立年: 2000
    アクティビティ: ギャラリー、ワークショップ、アートプロジェクトの企画運営
    浜にあるアートスペース。地元住民に向けたアートスクールも行う。

  • Kapitana Gallery

    Enrique Lizares St, Talisay City, Negros Occidental
    設立年: 2008
    アクティビティ:ギャラリー、レジデンス、ワークショップ
    歴史的な建物の中にある現代アートを扱うギャラリー