Report

無限に近きゼロ 2016年3月27日 (73)Zero Station

今日でホーチミンは最後です。ようやくエンジンがかかってきて連続であげてみるぜよ。

ではいってみよ!

本日はホーチミンでお世話になっていたアートスペース『Zero Station』について。なんとこの日は僕も登壇するシンポジウムが夕方から『Zero Station』で開かれことになっていて、それが始まる前にファウンダーのNguyen Nhu Huyにお話を伺いました。Huyとは黄金町バザールにて何度か会っていて、顔見知しり。今回のベトナムのリサーチでも快く受け入れ先になってくれまし た。

ここが『Zero Station』の玄関

中に入るとこんな感じ。でかいっす!

ここはワーキングスペース

キッチンもあってレジデンスもできます。

ここはギャラリー

アーティストでキュレータでもあるHuyはとにかくバイタリティーにあふれていて、一度話し出すと止まらない。パワフルなベトナム人です。

彼がファウンダーのHuy。しゃべりだしたら止まりません。

でもとってもおちゃめです

Huyが『Zero Station』を始めたのは2010年。はじめは1人でのスタートだったそうです。展示スペース、レジデンススペース、ライブラリーを備えたスペースで、スクリーニングやワークショップ、一般の人々に向けたエディケーショナルプログラムなども展開していたそう。Huyの方法論として、アートに特化した活動だけをやるのではなく、哲学や社会学など他のジャンルとも積極的にコラボレーションしていくことが重要なんだと言います。Huyは美術大学以外の一般大学の授業を任されることもあるそうで、そこではコンテンポラリーアートを技術としてでなく、考え方として教えています。また学生だけでなく、アートとは無縁そうな社会人や地域の人々を自分たちの活動に関わってもらえるようなイベントを展開していて、例えばフリーマーケットやヨガのクラスなんかを 『Zero Station』で開催することもあるそう。そうした場によって、アーティストと一般の人が出会うきっかけが生まれるからとのこと。

広い庭もあって、ここでフリーマーケットをやったりもします。

壁にはグラフィティーが。

Huyはオルタナティブなアートスペースにとって、具体的な場所はそれほど重要ではなく、コンテンポラリーかつインディペンデントであり続けながら、どうやってサバイブしていくかが一番大切なのだといいます。そのためには自分達以外のコミニティと、いかにコラボレートしていくか、また、いかに若い世代と繋がっていくかが必要不可欠で、『Zero Station』はどんどん変わり続けて構わないのだと豪快に笑いながら話してくれました。ゼロだからなんでもできるんだよと言っていたのがとても印象に残りました。

Huyへのインタビューの後、ホーチミンで活動するアートスペースやコレクティブが『Zero Station』に集結。オラもOngoingの紹介をして、「オルタナティブとしていかにサバイブするか」というテーマのもと、熱い議論が展開しました。

参加者多数!

おらのつたない英語のプレゼンも熱心に聞いてくれてます。

会場にはベトナム人以外の方も。

後半は会場のみんなでディスカッション。

シンポジウムにはベトナムで出会ったアーティストがほぼみんな来てくれてすげー嬉しかったな~。
3時間超の濃ゆい内容のディスカッションでしたがあっという間でした。

Zeroにまさる数字はなし
Zero Station
http://www.zerostationvn.org/
https://www.facebook.com/ga0zerostation/?fref=ts

はい。これにてホーチミン編は終了。
楽しかったし、うまかったな~。ありがとう、みんな。また来ますね。

そして、お次は、ベトナムの中部の都市、Hueに移動します。

  • Zero Station

    12, road 43, Lam Van Ben, Binh Thuan ward, District 7, Ho Chi Minh City
    設立年: 2010
    アクティビティ: ギャラリー、レジデンス、トーク、ワークショップ、ライブ、アートプロジェクトの企画運営
    場所や規模やメンバーを変えながら哲学を持ってサバイブし続けるアートスペース