Report
本日は、ベトナムの首都ハノイのお話です。
ではいってみよ!
Hueを飛び立ちやってきました、ここはハノイ。大都市だったホーチミンとは感じが違って、昔の建物や町並みが残っていてなんだか落ち着きます。ハノイでは街の中心地の安宿を予約していましたが荷物を置くとすぐにお迎えが。彼の名はTuan Mami。Hueの最強兄弟が紹介してくれた地元アーティストで、ハノイを代表するコレクティブの中心メンバーでもあります。とりあえずMamiの原チャリにニケツして目的のスペースへと移動。到着したのは巨大な高層ビル。このビルの15階に彼らのスペースが。その名は『Nha San Collective』。
スペースが入る、出来立てほやほやの高層ビル。
ビルの駐車場に続く壁には、ホーチミンで出会ったベンのミュラルが!
ビルを登って15階からの眺めです。
こちらがスペース入り口の看板
訪れた時はMamiも参加している企画展が開催中でした。
『Nha San Collective』メンバーの作品が展示中。
展示を見た後に、彼らの活動についてMamiとアシスタントキュレータのChau Hoangさんからお話を伺いました。
『Nha San Collective』の前身グループである『Nha San Studio』が活動を開始したのは1998年のこと。以降、パフォーマンスや展覧会を中心に、様々な実験的な試みを続けられていきますが、2011年、その活動内容が危険とみなされ、ベトナム政府によってスタジオは閉鎖されてしまいます。しかし、ハノイ出身の新しい世代のアーティストやキュレータなどが、『Nha San Studio』の精神を引き継ぐべく、2013年に新たなコレクティブを結成。9人のファウンダーからなる彼らはその活動を『Nha San Collective』と命名します。彼らは『Nha San Studio』の精神を引き継ぎながら、よりパブリックへと活動の視野を広げていきます。アートの展覧会だけでなく、さまざまなゲストを招いたトークやディスカッション、一般の人々が参加するワークショップやフィルムスクリーニング、またアートクラスなども手がけ、前代がアートにだけその活動の方向性を絞っていたのに対して、『Nha San Collective』ではパブリックとの繋がりを大切にしていきます。
現在のメンバーはアーティストやキュレータなど13人。若いメンバーで構成され、ベトナムのみならず、海外の団体とのコラボレーションなども活発に行っています。レジデンスもやっていて、その際はメンバーの家に滞在したりするのだそう。運営は助成金で回しているそうで、それだけでよくこんな立派なスペースが借りれるねと尋ねたところ、ビルのオーナーがこのビル全体をアーティスティックな空間にしたいらしく、今の所、無料で貸してもらっているのだとのこと。自分たちは、フルタイム・プア(貧しいという意味)・アーティストだよと笑いながら話してくれました。
左がChau Hoangさん、右がMamiです。マミはマミでもかっこいい男の子だよ~
そんなMamiですが、日本のアーティストやキュレータの知り合いも多く、レジデンスや展覧会などで世界中を旅するベトナムを代表するアーティスト。とて も気さくで、めちゃめちゃいいやつなのです。オラのハノイ滞在中も、スタジオ兼自宅にも招いてもらったり、何度か二人で呑みいったりして、この先の未来の話を酔っ払いながら何度もしました。
また近いうちにどこかで会うことでしょう。ありがとう~Mami!!
Mamiのスタジオ兼ご自宅。
手入れの行き届いた屋上庭園も。
ハノイの飲み屋にて、ラオスのビールを浴びるほど呑む。
頼れる次世代が引っ張っています。
Nha San Collective
http://nhasan.org/
https://www.facebook.com/NhaSanCollective/?pnref=lhc
次回もハノイのアートスペースをまわります。
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Nha San Collective
1 Lương Yên, Hai Bà Trưng, Hanoi
設立年: 2013
アクティビティ:ギャラリー、レジデンス、トーク、スクリーニング、パフォーマンス、アートプロジェクトの企画運営
パブリックに寄り添ったアートを展開する若きアーティスト集団