Report
本日もマレーシア編。今日は少しだけ郊外へ。
ではいってみよ!
今日はクアラルンプールの中心から車で1時間弱のAmpangという街にやってきました。本日案内してくれるのは、オラがマニラの98Bに滞在していた同時期にマニラでレジデンスをしていた、マレーシアのリサーチャーのSuzy Sulaiman。彼女も国際交流基金のアジア・フェローシップで日本とフィリピンをリサーチするために3ヶ月間旅をしていたのです(しかも娘さんのTejaを連れて!!)。そしてちょっと前にマレーシアに帰国。いまクアラルンプールに来ているとメッセージを送ると、彼女がよく知る二つのスペースを紹介してくれると返事が。Tejaにも嬉しい再開。そして、やってきたのは『HOM Art Trans』というアートスペース。
階段を上るとそこはあります。
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話を聞かせてくれたのはマネージャーでSuzyの友達でもあるMIMIE BAHARUDDINさん。チャキチャキのマレー系の女性です。
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『HOM Art Trans』は2007年にアーティストのBAYU UTOMO RADJIKINによって設立されました。ここはギャラリーとレジデンススペース、そしてアーカイブルームを併設したアートスペース。ギャラリーでは毎月 企画展を開催していて、ローカル作家だけでなく、東南アジアのスペースとの交換プログラムなど、海外の作家たちも積極的に紹介しています。
とても立派なギャラリー
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訪れた時は東南アジアの作家のグループ展を開催中
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2年に一度、若手作家を対象としたアートアワードなども主催していて、個人経営のアートスペースというよりもインスティチューションに近いイメージ。アーカイブもしっかりとっていて、過去の資料の潤沢さに圧倒されました。
過去に開催した展覧会のカタログがずらり
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作品のストックルームです。奥がレジデンススペース
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こちらアーカイブスペース。年ごとに分類
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レジデンスにはアーティストだけでなくキュレータが滞在することもあるそうで、その場合、トークやシンポジウムやワークショップを開催するのだとか。運 営は基本的にはギャラリーの売り上げで行っているそうで、コマーシャルギャラリーとしても機能しているような印象を受けました。いやー、すごくしっかりしてるわ。
最後はSuzyとTejaも一緒にパチリ。
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個人経営のアートスペースでこのクオリティーは驚愕
HOM Art Trans
http://www.homarttrans.com/
https://www.facebook.com/Homarttrans/
日も暮れて、次にやってきたのは『Live Fact』。ここはアートスペースというよりかは音楽よりのスペースです。ただ、ここマレーシアに限らず、東南アジアでは音楽とアートのシーンがとても密 接に結びついていて、ミュージシャンとアーティストは互いによく通じ合う仲だったりします。日本もそうなったらいいのにとよく思いました。
こちらが入り口のドア
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話を聞かせてくれたのはファウンダーのMak Wai Hooさんです。『Live Fact』は2015年の5月にオープン。ライブスペース、レコーディングルーム、リハーサルスペースを併設しています。また音楽イベントだけでなく、 トークやスクリーニング、ワークショップなども開催することもあるそうで、ビジュアルアーティストとのコラボレーション企画なんかもやっています。Mak Wai Hooさんは2001年から音楽イベントのプロデュースをしていて、マレーシアのミュージシャンでは知らない者はいないほどの方。
Mak Wai Hooさん。渋いっす。
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自身の音楽レーベルも持っていたり、実はとてもすごい人なのですが、本人はとても物腰の柔らかい感じのよいかた。それと呼応するかのように『Live Fact』はとても居心地のよいスペースでした。
ちょうどレコーディング中
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ポスターはゲバラ。かっこいいです。
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運営はスペースの入場料や使用料のほか、スペース外での音楽イベントでお金を作っているとのこと。日本のtoeやMONOといった世界で活躍するバンドもそうしたイベントに招待するなど、世界的なネットワークもバリバリ持たれているようでした。日本にもこんな場所があったら行きたいな~。
マレーシアのミュージックシーンを牽引
Live Fact
https://www.facebook.com/LVFCT/?fref=ts
次はマレーシア最終日。お世話になったアートスペースにお話を伺います。
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HOM Art Trans
6A Jalan Cempaka 16, Taman Cempaka, Ampang
設立年: 2007
アクティビティ: ギャラリー、レジデンス、トーク、ワークショップ
若手作家対象のアートアワードなども開催するアートスペース