Report

でかいのからちいさいのまで 2016年2月19日 (38)Salasar Sunaryo Art Space、(39)Tobucil & Klabs、(40)Omuniuum

いよいよインドネシア編完結。オルタナ大陸とも今日でお別れdeth。さみしいけれど、次がまっているから、、、ね。

ではいってみよ!

さってとバンデューン二日目。今日も色々回る予定でごわす。午前中からリクサ隊長と合流して山の方へと向かいます。乗り合いバスに揺られて着いたのは『Salasar Sunaryo Art Space』。

お話を聞かせてくれたのは、Operational ManagerのYus Herdiawanさん。『Salasar Sunaryo Art Space』はアーティストのDrs. Sunaryoさんが1998年にオープンしたスペース。Sunaryoさんはインドネシアの誰もが知る超ビックアーティストの一人。常設作品のギャラ リー、企画展ギャラリー、カフェ、レジデンス、シアター、ディスカッションスペース、ショップ、ライブラリーなどが併設したスペースです。つうか、なんつーか、アートスペースというより美術館ですね、この規模はもう。日本で言えば岡本太郎美術館的な感じでしょうか。

屋外のイベントスペースです。

こちらレジデンス。

ショップも広い!

カフェもおしゃれです。

こちら企画展のギャラリー。

スペースの目的としては、インドネシアの若いアーティストを広く紹介するために設立されたそうで、はじめの10年間はすべてSunaryoさんのポケット マネーで回されていたそう。スペースを見たらわかりますが、かなり成功した作家なのでしょう。ただ設立当初からこの規模でスペースがあったわけではなく、カフェやミュージアムショップ、またギャラリーなどを徐々に増やしていったのだそうです。
これ入り口です。でかいです。

現在の運営は、Drs. Sunaryoさんの財団が担っており、キュレータや事務、そしてカフェスタッフなどを含めて25名が働いています。今回はお会いできませんでしたが、 Sunaryoさん自身は70歳を超えてまだまだお元気だそう。ビジュアルアートだけでなく、音楽、ダンス、演劇、シンポジウムなどの企画も行っていて、 また海外の団体と組んでスクリーニングイベントを開催することもあるそう。しかし、これだけのスペースを個人で立ち上げちゃうなんて、いやーハンパないっ す。

こちら、お話を聞かせてくれたYus Herdiawanさん(左)。そして右にいるのが、満を持して登場、リクサ隊長ことRiksa Afiatyさん(from ruangrupa)です。

日本の売れてる作家もこれぐらいやってほしい
Salasar Sunaryo Art Space

Home


https://www.facebook.com/Selasar-Sunaryo-Art-Space-188962110561/?fref=ts

さて、お次に行ってみよう!原チャリタクシーに乗って到着したのは『Tobucil & Klabs』。

右奥がスペースの入り口です。

お話を聞かせてくれたのはファウンダーのTarlen Handayaniさん。Tarlenさんが活動を開始したのは2001年。1998年の変革以降、インドネシアには新しい時代がはじまったんだという感 覚が芽生え、多くの人が自己表現を求めていたそうです。ただ当時のバンデューンには文化施設といえば、海外のNGOなどによる大規模なものだけ。そこでTarlenさんは、より一般の人々に開かれた個人によるアートスペースを目指し『Tobucil & Klabs』をオープン。そこでスクリーニングやディスカッション、展覧会などを開催。2003年、2007年と二回の移動の後、現在のスペースへ。

スペース内には手芸グッズがいっぱい。

Tarlenさんは『Tobucil & Klabs』の活動で、バンデューンならではの個人的なアプローチとして、どんなことができるのかを考えてきたのだと話します。お店では映画や芸術など文 化にまつわる本の他に、手芸用品やそれにまつわる本やDVDなども販売。加えて、5人~15人ぐらいのカルチャースクールを週に3~5回のペースで主宰し ています。ここでは、地元のアーティストが講師となり、写真、ニッティング、ブックバインティング、染物、そしてパブリックスピーチなどのコースを併設。 Tarlenさんも自身のクラフトのブランドを持っていて教えたりもしています。ご自身で『Tobucil & Klabs』の活動のことを「個人による小さな学校」とおっしゃっていましたが、自分の信じる道をマイペースで突き進む、そんな堅実かつ力強い意志を感じました。

ゆっくり優しく話してくれたTarlenさんです。

小さいけれど大きな想いの詰まった学校
Tobucil & Klabs
http://www.vitarlenology.net/
https://www.facebook.com/pages/Tobucil-Klabs/148806411850149?fref=ts

うっす、次はいよいよバンデューン最後の目的地!
リクサ隊長に導かれ、到着したのはここ『Omuniuum』。

真ん中のブロックが『Omuniuum』です。

お話を聞かせてくれたのはファウンダーのStafianto TrieさんとLit Boitさんご夫婦。『Omuniuum』は、2007年にCDや音楽のグッズを販売するショップとしてオープン。インドネシアのインディーズ音楽全般を 扱っています。近年では個人レーベルも立ち上げ、CDを製作したり、コンサートを企画したりもしています。現在は一階部分にカフェ3階部分にアートのギャラリーも併設しています。ただ基本的には音楽が中心のスペースだそうで、自分たちの気に入ったミュージシャンやバンドをバックアップしているのだそう。もちろんアーティストもよく出入りしているそうで、CDのジャケットやTシャツのデザインとかを手がけてもらったりもしているようでした。

2階のショップ。Tシャツをはじめ音楽グッズがずらり。

1階のカフェです。

3階にはアートギャラリーも。

そんなに儲からないけど、楽しいし、友達のミュージシャンをいろんな人に紹介したいんで、と笑いながら話してくれました。こちらも自分たちの出来る範囲で、いい仕事をきちんとされている感じがして、とても好感の持てるスペースでした。ガツガツしてないのは会って話すとすぐにわかるもんです。インドネシアのアートスペースに共通する優しいオーラがここにも漂っていました。

最後にファウンダーのお二人をパチリ。

バンデューンの音楽版アートセンターだね
Omuniuum
http://omuniuum.net/
https://m.facebook.com/omuniuum

これにてバンデューンの取材完了。リクサ隊長、お休みなのに付き合っていただきアーザーッス!!日本来たらオンゴーイグ寄ってね。ちなみに次のあいちトリエンナーレにリクサ隊長も所属するruangrupaの参加が決定したよう!こりゃ楽しみですね。

そ、し、っ、っ、て!
とうとうインドネシア編もこれでおしまいです。まじで長かったけど、ちょっと感動、、、
ありがとう。インドネシア!!!

そしてお次はタイにお邪魔しマッスル

これからプレゼンが待つサイゴン(!?)にて。

  • Salasar Sunaryo Art Space

    Jl. Bukit Pakar Timur No.100, Bandung
    設立年: 1998
    アクティビティ: ギャラリー、ライブラリー、カフェ、レストラン、ショップ、ワークショップ、スクリーニング、パフォーマンス、出版等
    山あいにある有名アーティストが経営する巨大な美術館

  • Tobucil & Klabs

    Jl Aceh 56, Bandung
    設立年: 2001
    アクティビティ: ショップ、ワークショップ、スクール
    小さいけれど大きな想いの詰まったアートの学校

  • Omuniuum

    Jl. Ciumbuleuit 151 B lantai 2, Bandung
    設立年: 2007
    アクティビティ: ギャラリー、カフェ、ショップ
    バンデューンの音楽版アートセンター