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リサーチの旅、本日の記事を入れて残り3記事!!オーラスまで秒読み体制です。
ではいってみよ!
ベトナムに別れを告げ、いよいよ長かった旅の最後を締めくくる国、カンボジアに来てしまいました。
ここは首都のプノンペン。でね、この国、今まで旅した東南アジアの中でもっともハードボイルドかも。
明らかに不釣り合いな白人のジジーと現地の二十歳前後の綺麗な女性が手をつないで何組も歩いているし(売春ね)、生まれたばかりの裸の赤ちゃんを二人も抱えたオラより確実に年齢の若いお母さんが物乞いをしていたり、貧富の差が半端ないのが一目でわかります。他にも、独裁政権の名残りか、ドデカい広場がぼこぼこあって、そこで爆音のテクノにノッて狂ったようにエアロビを踊る中年集団がいたり、夕方になれば巨大なメコン川のほとりで何をするでもなく大量の人が集まってきたりとか。とにかく今までの東南アジアと随分となにかが違うのです。緊張感で肌がヒリヒリ!!
爆音テクノに合わせてエアロビ。
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メコン川のほとりには毎晩大量の人が。
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王様の肖像(おそらく)。ピカピカに装飾中。
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ここにアートスペースなんてものがあるのか半信半疑でしたが、ベトナムでお世話になったMamiやUuDamからいくつか情報をもらっていたので、それを手掛かりに到着した翌日から街をまわってみることにします。
まず訪れたのは『SA SA BASSAC』。雑居ビルの2階にあるここは、プノンペンでは珍しい現代アートを扱うギャラリーです。キュレータでファウンダーのErin Gleesonさんは14、5年前に出身地であるアメリカからリサーチのためカンボジアを訪れ、現地のアーティストたちに出会います。そして2011年に彼らが運営していたギャラリーを引き継ぐ形で『SA SA BASSAC』をオープン。年間6~7回の企画展を開催し、カンボジアの若手アーティストを積極的に紹介しています。
訪れた時はカンボジア人の若手作家二人の展示が開催中
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こちらはライブラリー。カンボジアと東南アジアのアートに関する本がびっしり。
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カンボジアのアートシーン自体が小さいため、展示内容によって、コマーシャルギャラリーとノンプロフィットスペースの両方の役割を使い分けているそう。オ ラが訪れた時は、残念ながらErin Gleesonさんは海外にリサーチに出かけられていてお会いできませんでしたが、ちょうど展示のオープニングレセプションの日と当たって、地元の若手作家が沢山集まってきていました。
若い人でいっぱいです。
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真ん中の彼が展示中の作家の一人、Dara Kongさん。
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カンボジアではまだ数少ないコンテンポラリーな空間
SA SA BASSAC
http://www.sasabassac.com/
https://www.facebook.com/sasabassac/?fref=ts
今日はもう一つ行ってみましょう。プノンペンの街はトゥクトゥクで移動すべしとガイドブックにはありますが、めちゃぼったくられるし、頑張って歩けば大抵 のとこまでいけます。でもって、宿から30分ぐらい歩いて到着したここは『JavaArts』。カフェを併設した2階にあるスペースです。
こちらの2階がアートスペース。1階は同じオーナーが経営するめちゃお洒落なレストラン。
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階段上がるとお洒落なカフェテラス
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お話を聞かせてくれたのはファウンダーのDana Langloisさん。DanaさんはNGOスタッフとして1998年にカンボジアを訪れ、そこでコンテンポラリーアートを紹介するスペースがほとんどな いことを知り、2000年に自身でスペースを立ち上げます。ここでは年間7~8回の企画展を開催し、カンボジアのアーティストを紹介しています。トークやパフォーマンスなどのイベントを開催することもあるそうで、レジデンスやスクリーニングも手がけています。運営はカフェの収入だけで賄っているそうで、お客さんは海外の人がほとんだそう。作品もカンボジア在住の外国人がたびたび購入してくれるそうで、カンボジアの社会状況が垣間見えます。
カフェの壁が展示会場
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お洒落空間です
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トイレにも作品がたくさん。
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現在、Dana Langloisさんは、過去に宿泊施設として使われていた巨大な船を改造して、新しいアートスペースをオープンする計画を進行中だそうで、それができれば、カンボジアのアートシーンの成長は加速されていくことでしょう。カンボジアの人々の関心をアートに向かせるのが目的と話してくれたDanaさん。やり 手のアートプロデューサーのオーラが半端ないっす!!
Dana Langloisさん。お忙しい中、お話ありがとうございます!
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今でもガンガンに成長を続けています
Java Arts
http://javaarts.org/
https://www.facebook.com/JavaArts-299442753493080/?fref=ts
カンボジア、これからどんどん欧米化していくのでしょうか。うーん、なんだか少し複雑な気持ちになってしまう。次回もプノンペンのお話。そして残り2話!!!!
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SA SA BASSAC
No. 18E2, Sothearos (St. 3), (between st 178 and st 154). 12206 Phnom Penh Samdach Sothearos Blvd Phnom Penh
設立年: 2011
アクティビティ: ギャラリー、トーク、スクリーニング
カンボジアの若手アーティストを世界に紹介する -
JavaArts
56 Sihanouk Blvd, Phnom Penh
設立年: 2000
アクティビティ: ギャラリー、カフェ、レジデンス、トーク、スクリーニング
プノンペンでは数少ないコンテンポラリーアートを本気で紹介するカフェギャラリー