Report

農業と商業 2016年1月16日 (07)Project 20、 (08)LOS OTROS

はい、4日目のご報告です。マニラについてノンストップ/オルタナティブ/アート/スペース/巡りが続いておりますが、まだまだ現在に辿り着きそうにありません。でも粘り強く諦めないぜよ。

そいではいってみよ!!!

本日は、マニラのいくつかのスペースを回る予定です。いくぜジェローム。つうか今日もよろしくお願いします。まず訪れたのは『Project 20』ケソンシティーのマギンハワ通りの20番地にあるのでプロジェクト20。98Bもそうだけど、番地でスペースの名前ってシンプルかつわかりやすくてよいですね。

豪華な扉をくぐるとなんだかとってもオサレな空間が!

まずはここのプロジェクトマネージャーでアーティストでもあるGail Cicenteさんがスペースについてのお話を聞かせてくれました。

『Project 20』は、ギャラリーとオーガニックレストラン、そしてオーガニック食品のショップが併設する、2014年の12月に活動を開始したばかりの新しいスペー ス。現代アートの展示に加え、音楽ライブ、トークやワークショップなども定期的に行っているようです。他の場所と違うのはマニラの北にある農場との深い関わりがあるところ。ファウンダーのDaisy Langeneggerさんは農場を運営していて、そこでオーガニック野菜を栽培しています。だからオーガニックレストランとショップが併設されているの ですね。農場ではレジデンスもあって、マニラの作家が一定期間滞在して、時に農業を手伝ったりしながら作品を制作するのだそう。農業とアートって新しいですね。日本でもいけそうな気もしますがどうでしょうか。
ギャラリーでは写真展が

こちらオーガニック食品の数々、オサレですなぁ~

そして登場『Project 20』のゴットマザー的存在 Daisy Langeneggerさん。

Daisyさん、国際交流基金とも長い付き合いのある方で、『Project 20』では若い作家たちがプロフェッショナルへと育っていくために場所や機会を提供しているそう。農民でもアートを理解できるしアートを応援できるのよ、 と何度も連呼されていましたが、なんともゴージャスな感じの方でした。フィリピンの農業ってめちゃめちゃ儲かるのかなぁ。ただ本当にアートやアーティスト を愛しているようで、とても感じの良い気さくなみんなのお母さん的な存在の方でした。この日は3人の若手写真家の展覧会が開催されていて、作家を囲んでそ れぞれの作品のコンセプトについて話たりしていました。展示の都度、こうした機会が設けられているようで、作家を育てたいという思いが伝わってきたよん。

みんなのお母さん

Daisyさんには、ペインターの息子さんも。これがまたお母さんとは真逆の感じで、常にビール(ボトル)片手にキメキメの方で、絵もきわどい感じで、親子のギャップがまた素晴らしかった。これでオーガニック野菜食べて育ちました的な息子だったら少々ガッカリするだろうけど、これだからアートっていいです ね。

息子さんの絵です

最後は、「ここにいるみんながProject 20のファミリーよ」というゴットマザーのお言葉のもと、展示作家や来ていた人全員でパチリ。ゴットマザーの後ろでガンたれてるのが息子です。

農業とアートでピンときたら『Project 20』へと向かいましょう。
Project 20
https://www.facebook.com/projtwenty

さて!今日はまだ続くよ。
ゴットマザーに別れを告げ、お次はジェローム推薦のすぐ近くのスペースへと移動。『Project 20』に来ていたカップル、ゴットマザーファミリーかと思いきや、実験映像を中心としたアートスペース『LOS OTROS』のお二人なのでした。
Shireen SenoさんとJohn Torresさんは二人の住まいを活動拠点としていて、ときおり実験映像の上映会やトークショー、ワークショップなどを行っているそうです。レジデンスもやっていて、お邪魔した時はメルボルンの映像作家のZi Yun Lamさんが二階に滞在していました。

Shireen Senoさん(左)とJohn Torresさん(右)

プロジェクターは屋内だけでなく外にも設置できるそう。上映会の時にはバーも開いたりするそうで、楽しそうですなあ。

リビングが上映スペースへと変わるようです

こちらバーカウンター

どうやってスペースを回しているのかきいたら、海外の大きな助成金をゲットしたそうで、なんともうらやましい限りです。日本の実験映像系の団体や作家とも 繋がっていて共通の知人がいたりしました。フィルムメーカーで誰かいいやついるかと聞かれたので、鈴木光くんを紹介しておきました。YouTubeでも見せたけど英語の字幕がないからチンプンカンプンだったみたい。光、そして日本の作家たち、英語の字幕は必須ですよん。

最後は自慢のお庭でパチリ。ボーダーの彼女がレジデンス作家のZi Yun Lamさん、手前の彼も『LOS OTROS』のメンバーの一人みたいでした。名前聞き忘れた~、メンゴ。

マニラで実験映像といったら迷わず『LOS OTROS』に。
Los Otros
http://www.los-otros.com/
https://www.facebook.com/losotrosfilms

さてさて、まだまだ、どんどん、続く続く。
お次はマニラのコマーシャルシーンも見ておかないとってことで「DRAWING ROOM」というギャラリーへと向かいます。
あれっ?あれあれっ?
イサジだっ!
つうことでフィリピン人顏で手の器用な日本人作家、伊佐治雄悟くんがマニラで展示をしていたのでした。
会場は金持ちそうな方々でいっぱい。作品も売れたようでよかったね、イサジくん。
あれっ?あれあれっ?あれあれあれっ?
リンジーだ!
つうことでもう一人見覚えのある顔、2014年に東京のOngoing AIRにてレジデンスをしていたリンジー・リーが展示会場にいたのです。こっちにおらが来ていると聞いて駆けつけてくれたみたい。懐かしい~

ではみんなで記念撮影しましょう。左の女性はマニラ在住の日本人アーティストの山形敦子さん。

そしてもう一つコマーシャルギャラリーのオープニングをはしご。場所の名前は忘れたけど、やたら若い作家たちでいっぱい。

清澄白河(ってもう古いか)みたいな場所。マニラにもコマーシャルシーンはバリバリあるようです。そして若くてもフルタイムアーティスト(作品の売り上げだけで生活している作家)が沢山いて、そこは日本の状況とは全然違うなーと痛感したのでした。でもこのコマーシャルな感じ、やっぱおらには居心地がわりー なぁー。と、どっと疲れて帰路についたのでした。

若手作家と記念撮影。疲れている感じが伝わるかなぁ、、、

  • Project 20

    20 Maginhawa St., UP Village, Diliman, Q.C.
    設立年: 2014
    アクティビティ:ギャラリー、ショップ、レストラン、レジデンス
    農業とアートをつなぐスペース

  • LOS OTROS

    59 Mahabagin St, Teacher’s village East, Q.C.
    設立年: 2013
    アクティビティ:レジデンス、ワークショップ、フィルムスクリーニング、展覧会の企画運営
    フィリピンで実験映像に触れたければここへ