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都市の読書とお婆さん  2016年2月28日 (53)The Reading Room Bangkok、(54)Speedy Grandma

いよいよ本日よりバンコク入りだっちゃ。

ではいってみよ!

と、その前に、チェンマイの最後の数日の写真を少し。オルタナスペース入ってないけどね。

こちらタイを代表する現代美術作家ナーウィンのアトリエ!SOMが連れて行ってくれました~

アトリエといってもめちゃくちゃ豪華で美術館みたい

こちら工房

作品もたくさん飾ってあります。

こちらナーウィンオお父様

じつは街でお父様(本物)にお会いしていました!

そしてチェンマイ最後の夜はSOMとヨドと夕飯を一緒に!二人とも本当にありがとう~

はい!!!
さて、気を取り直して、やってきましたバンコク。いやー、こりゃまじ都市だわ。渋谷と池袋を合体させたような、鬼塚と葛西がタッグを組んだ感じ、つっても 誰もわかんないね。そんな大都会なのですが、オルタナスペースも少しではありますがきちんとあるようなのです。まず訪れたのは『The Reading Room Bangkok』。といってもなかなか見つからない。住所はあっているのだけど、、、

住所はこのビル。看板ないけど、、、

とりあえず階段を登ってみると、ありました。4階に!!

ここはファウンダーのNarawan Pathomvatさんが2010年に立ち上げたスペース。あいにくNarawanさんは東京にリサーチに行っていて留守。代わりにスタッフのKanchala Chobrakthaiさんがお話を聞かせてくれました。
『The Reading Room Bangkok』は、スペース名の通りファウンダーのNarawanさん個人が所有している本が並ぶライブラリースペース。会員になると本を自由に借りることができます。アートだけでなくカルチャー全般、また歴史や人類学などの本もずらり。加えてDVDのコレクションも大量にあります。現在ではNarawanさん個人の所有物に加え、ドネーションで集まった本なども多くあるそう。スペースの運営資金はNarawanさんの持ち出しと寄付によって回しているとのことでした。

スペーシには様々な本がびっしり

4階からの風景が見える開放感のある空間です

DVDの棚もあるよん

貸し出しブース、手書きで管理!?

カフェもあったよん

ライブラリーの機能に加え、ゲストを招いてのトークや映像作品の上映会、また読書会やワークショップなど様々なイベントを毎月2回行っていて、そこにはアーティストや学生など多くの人が訪れるようです。バンコク在住の人だけでなく海外のリサーチャーなどもこの場所に足を運ぶそうで、本が引力となり文化的な動きが生まれる個人図書館なのであります。本好きの文化人にはたまりませんね~

ファウンダーの留守を守るKanchala Chobrakthaiさん。

本が文化を引き寄せます
The Reading Room Bangkok

Home


https://www.facebook.com/thereadingroombkk/?fref=ts

次のオルタナスペースに行く前に、『100 Tonson Gallery』というギャラリーに寄りました。ちょうど搬入の休憩中だったらしく若いスタッフと、遊びに来ていたアーティストたちがバンコクのアート事情を教えてくれました。ぶらっと寄っただけなのにお酒をご馳走になってしまった。あーざっす!

ただいま搬入中、つうか公開制作中かな。作家さんは日本に旅行中でいらっしゃいませんでした。

右からスタッフのHarmish Muszidさん、Time Chotivilaivanitさん、Punch Viratmaleeさん、作家のPrateep Suthathongthaiさん、Dusadee Huntrakulさん。みんな優しい方々。

続いて向かったのは『Speedy Grandma』。住宅街の入り組んだ場所にありましたがド派手なミュラルがあったのですぐにわかりました。

いかした看板です

外壁にはミュラルもいっぱい

お話を聞かせてくれたのは、作家でファウンダーのUnchalee Anantawatさん。『Speedy Grandma』は2012年にUnchaleeさんとフランス人で経済学者でもあるThomas Menardさんの二人でオープン。1階にギャラリーとバー、2階はオフィス、3階はAIR B&Bとして貸し出しています。オープンから2年間はアートの展示に加え、音楽イベントやパフォーマンスイベントなど、主にバンコクを訪れるアート、デザイン系のツーリストを相手にした半分飲み屋のような感じであったと言います。

ギャラリー部分、現在2階のリノベーションのストレージとして使っていてごった返しています

バーブースです

2015年からはタイの若い作家を対象としたアートスペースにするべくシフトチェンジ、オーディエンスもタイの若者が中心となっていったといいます。年間 で約10回の展示を行っていて、コンセプチュアルな作品から、インスタレーション、写真、パフォーマンス、セラミック、デザイン、ストリートアートなど ジャンルにとらわれない展示を開催。最近ではリトグラフのワークショップなども開催しているそうです。現在はファウンダーの2人を含め、4人でスペースに かかるコストを折半していて、助成金などは一切もらっていなく、スペースでの収入もAIR B&B以外はそれほどないので、どうしてもメンバーの持ち出しになってしまうそう。うーん、、、

2階のオフィス部分、改装真っ只中

現在は2階スペースのリノベーション(2階の一部を貸し物件にする予定なのだそう)でスペース全体を休業中。これからの展望などを尋ねてみましたが、Unchaleeさん自身も作家であって、『Speedy Grandma』の企画や運営に追われ自分の作品制作の時間がなくなってしまい、これからどうしようか少し休んで考え中とのことでした。都市部でオルタナティブスペースを運営することの難しさは、おらも重々承知していて、他人事ではない悩みを聞いた気がしました。

でもどうにかして続けて欲しいなぁ、タイでこういったスペースは珍しいからね、、、

Unchaleeさん。古い友人のあきちゃんとそっくり。

素早いおばあちゃん、まだまだ長生きして欲しい
Speedy Grandma
http://www.speedygrandma.com/
https://www.facebook.com/SpeedyGrandma/?fref=ts

『Speedy Grandma』を後にして、『100 Tonson Gallery』で出会った作家のDusadee Huntrakulさんが、展覧会を開催しているそうなのでそちらにもお邪魔しました。Unchaleeさんとも友達のようで、その後みんなで飯食って帰りました。

コンセプチュアルな彫刻作品です

Dusadeeさん。いい作家さんで今後有名になりそう。

バンコクはこれにて一旦休憩!お次はラオスの首都ビエンチャンへと移動します。
しかし都市はどこも厳しいぜよ。

  • The Reading Room Bangkok

    2 Silom Soi 19, Bangkok
    設立年: 2010
    アクティビティ: ライブラリー、カフェ、ワークショップ、トーク、スクリーニング
    カルチャー全般の書籍やDVDがそろった個人ライブラリー。イベントも多数開催。

  • Speedy Grandma

    672/50-52 Soi Charoenkrung 28 Bangrak Bangrak
    設立年: 2012
    アクティビティ: ギャラリー、カフェ、スクリーニング、ワークショップ、トーク、ライブ
    若手アーティストが集うバンコクでは数少ないインディペンデントなオルタナティブアートスペース