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頭良くないと生き抜けません 2016年3月13日 (61)Grey Project

本日もシンガポールをまわります。

ではいってみよ!

今日はジェニファーに紹介されたスペースへと向かいます。電車に揺られてやってきました。歴史のありそうなビルの二階にあるこちらは『Grey Project』。

階段を登るとそこはあります。

お話を聞かせてくれたのは、ファウンダーのJason Weeさん(右)とスタッフのNicole Hoさん(左)。

『Grey Project』は、2008年にJasonが自身の住む部屋からはじめたスペース。アーティストインレジデンスも当初からやっていて、彼の住む家に、海外の作家が滞在していたそうです。2013年に3年間のグラントを獲得し、現在のスペースへ移動。ギャラリー、ライブラリー、ワークスペース、レジデンス、およびスタジオを併設しています。スペースの外でもアートプロジェクトを主催したり、またブックフェアにも参加しています。1~2ヶ月の期間の展示では、トークやシンポジウム、ワークショップ、リーディンブイベントなども開催。

こちらギャラリー

絵画展を開催中

ライブラリーには沢山の本が並びます

シンガポールでは政府の助成金をもらって運営しているアートスペースがほとんどだそうですが、その場合、ボリティカルな問題やマイノリティーをフューチャーするような展示やイベントを行うことは難しいそうで、『Grey Project』では政府の助成金以外のファンドレージングを行いながらスペース運営をしているのだそう。スタッフは、Jasonを含めて4人いて、みなにサラリーも払っているとのことで、資本主義バリバリのシンガポールでこうした活動を続けるのは並大抵なことではないはずと感心してしまいました。Jason本人はアーティストとしても活躍していて、日本で展覧会を開催したこともあるそう。同世代だし、これからも頑張ってほしいなあー。

お金のかかる国でクレバーに生き抜く
Grey Project
http://www.greyprojects.org/
https://www.facebook.com/GreyProjectsTiongBahru/

『Grey Project』をあとにし、コマーシャルギャラリーが立ち並ぶ「Gillman Barracks」という地域にも行ってきました。

入り口の丘。

ここは、植民地時代にイギリス軍の施設として使用されていた場所を使用し、政府主導のもと2012年に作られたアート村みたいなところ。世界中のギャラリーが出店していて、日本のギャラリーも幾つかありました。

なんともバブリーな感じ。

政府によるアートセンターもありました。

整理されたすっごい綺麗な地域を歩きながら、この国でオルタナティブな活動を続けるのってマジで大変なんだろうなーと染み染み感じいってしまいました。

しめは海のライオンさん

さて、これにて、シンガポール編はおしまい。
いよいよ明日からはマレーシアに入ります。旅も後半戦です。

  • Grey Project

    6B Kim Tian Road, Tiong Bahru, Singapore
    設立年: 2008
    アクティビティ:ギャラリー、ショップ、レジデンス、ライブラリー、スクリーニング、ワークショップ、トーク、アートプロジェクトの企画運営
    シンガポールでクレバーに生き抜く新世代アーティストのスペース